予想していないタイミングや理由で起こる水漏れですが、修理をすればこれまでと同じように生活できるようになるでしょう。
しかし、意外にも見落としていたり気づかないのが水漏れによって起こる様々なトラブルです。特に床材が剥がれてしまったりカビが発生してしまったというのは水漏れ時にあるマイナートラブルです。
どのように対処するのが正しいのでしょうか。
床の異変やしなりを感じたら放置は厳禁
全く気づかず兆候がないままに水漏れが発生するケースは少なくありません。そのため、気づいたら階下に被害が及んでいたというケースや床がカビてしまっていたという事態も珍しくないものです。
まずは部屋や内装をどうにかしたいと思うものですが、最も重要なのは根幹である水漏れ部分の修理です。水漏れ修理は早ければその日中に終わりますが、場合によっては2週間以上の期間を必要とするケースもあります。
修理が終われば床の修理に取り掛かれますが、時間がかかる場合にはどうすれば良いのでしょうか。絶対にやってはいけないのはそのまま放置するということです。
被害の範囲や出方というのは水漏れの原因や度合いによっても異なりますが、水がじわじわと染み出しているような場合や、壁・床などがじっとり湿っているようなときには雑巾やウエス等を使ってその水を吸い取りましょう。
できる限り吸い取ったらアルコールスプレーやエタノールスプレーを吹きかけておきます。このようにしておけば、カビが生えにくくなり二次被害の度合いを抑えることもできるでしょう。
万が一、水漏れに気づいていない段階で床や壁のしなり、あるいは湿りを感じたときはそのまま放置せずにすぐに修理業者や管理会社へ相談します。
床を張り替えたり修理することは可能?
もしも小規模だからと水漏れをそのまま放置したらどうなるのでしょうか。基本的な家屋は木材でできていますから、木が水に濡れたり、湿気の多い状態が続くことによってカビたり傷んでしまう可能性があります。
シロアリの発生や、傷んだことによる腐りが起きれば、張替えだけでなく、大掛かりな工事をしなければ修理ができないという事態も考えられるでしょう。さらには漏電が引き起こされて、電気工事が必要になったり、最悪の場合火災が起こることもありえます。
そうならないためにも、水漏れによる影響を受けた部分はしっかり補修・修理する必要があるのです。といっても、床材が剥がれてしまったり、取り替えなければならない段階で気づけたのなら工事費用が高額になることはないでしょう。
被害が少なければ、上から新しい建材を貼って床を作り直すことができますし、床そのものを取り替える作業も、10万円前後が相場といわれています。部屋の面積が狭かったり、該当箇所が小さければその分だけ費用も抑えられ、1~3万円程度で床修理が完了することもあるのです。
ただし、水漏れ修理のために床や壁に穴を開けて作業をすることもあります。その場合には別途修理費用が発生することを覚えておきましょう。
さらに、自身の過失で起きた水漏れで他の住居や住人に被害が及んでしまった場合は、その分を保証しなければいけない可能性もあります。大抵の場合は火災保険などで適応されますが、適応外の工事や費用もありますから、ある程度まとまったお金があると安心です。
水漏れトラブルを防げぐ方法
水道管のような配管は通常壁や地面の中に埋まっているものですから、目で見ることができません。だからこそトラブルの予兆も見逃しやすく、実際に水漏れが起きても目で見てわかるような変化がない限り気付けないというケースもあります。
もちろんすべてのケースに当てはまるわけではありませんが、わかりにくいといわれる水漏れにもいくつかの予兆があるのです。いわばサインともいえるもので、日頃からこうした小さな変化・サインに気づけるよう目を配っていたほうが良いかもしれません。
比較的わかりやすいものでいえば「音」です。蛇口を捻ったときに壁を通る水道管からドンッ、と音がしたり、排水溝へと流れる水の音がいつもと違う、といったサインは初期症状といわれています。
また、目には見えなくても、ポタポタと水が落ちるような音がし続けていたり、ピチャンと水がたまっているような音がするときも注意したほうが良いでしょう。急に床がフカッと柔らかい感触になったように感じるときや、壁が結露しているとき、また湿っているときなども水に関するトラブルが発生している目印かもしれません。
水漏れはどんな場所・時期でも発生する可能性があると考えておきましょう。早めに気づいて対処すれば大事にならずに済みますし、修理代金が数千円程度で済むということもあります。
細かな部分に目を配って予防すること、また異変に気がついたらすぐに修理をすること、放置せずに適切な処置をすることが大切です。水は毎日の生活に欠かせないだけでなく、トラブルによって他の家や部屋にも影響を及ぼすリスクも持ち合わせています。
そのことを踏まえた上で、早め早めの対応を心がけていれば、それほど大きな事態にはならないでしょう。