生活するうえで水は欠かせないものですが、キッチンや洗面所などの水漏れが起こると音が気になるだけでなく、資源の無駄遣いにもつながります。
アパートやマンションでは、階下に水が漏れて影響を及ぼすことも考えられるのです。
このような予期せず起こる軽度の水漏れは、正しい知識を持っていれば、業者に依頼しなくても自分で行うことができます。
水漏れを修理前の準備と水漏れの原因
自分で水漏れ修理する前には、止水栓を必ず閉めるようにしましょう。
開けたまま作業を行うと、家が水浸しになってしまうこともありえます。
蛇口の構造を知っておくことも大切です。
外側から見ただけではわかりませんが、合計で6種類におよぶ部品からできていて、さらにそれらを支えるパッキンなどもあるのです。
構造を理解できたら、自宅の水栓のサイズを確認しましょう。
水栓のサイズは、取付ネジの大きさによって決められています。
一般の家庭で使用されているのは、大体直径20ミリのものが多いのですが、水栓自体の取りかえを行うときは、サイズを必ずチェックしておくことが大事です。
次に、どこから水漏れしているかを確認します。
ハンドルを閉めているのに水が漏れてくる場合は、パッキンがすり減っていることが考えられますので、パッキンの交換かコマごと交換を行います。
水栓とパイプをつないでいるナットが緩んでいると、水が漏れてくることがあります。
緩んでいないなら、その部分に使用されているパッキンが原因と考えられるので新品と交換しましょう。
水栓の根元から水が漏れているときは、水栓をねじ込んでいる部分のパッキン、またはネジにまかれているシールが古くなっていることが考えられるので、念のため両方を取りかえるようにします。
ハンドルの下から少しずつ水漏れが起こる場合は、ナットの中にある三角パッキン部分の劣化の可能性がありますので、こちらも新しいものに交換してください。
蛇口とパイプつけ根からの水漏れ修理の方法
止水栓を閉めたら、水漏れ修理を始められるのですが、修理箇所によってそれぞれ方法が異なります。
蛇口からの水漏れであれば、ウォータープライヤーを使用して、パッキン押えのナットを緩めてハンドルを全部開いて上の部分を外しましょう。
本体の中にあるコマを、ピンセットなどつまみやすい道具を使用して取り出し、コマのナットを取り外してパッキンの交換を行います。
ひとくちにコマといっても、節水型や寒冷地用のものなど種類やサイズもいろいろなタイプがありますので、交換をするときには使用中のものと同じものを探しておくと安心です。
交換を終えたら、スピンドルに差し込んだコマを指で軽めに押さえて本体にはめます。
最後は外した順に固定していきましょう。
混合水栓の場合は、本体内のケレップコマやパッキンの取りかえをしてください。
パイプの根元から漏れているなら、蛇口のときと同様にパッキン押えのナットを緩めて、ハンドルを全開にし、上部の取り外しを行います。
ナットを緩めて水栓パイプを外したら、パーツの分解を行いリングとUパッキンを取りかえます。
溝のある方を本体に向けてUパッキンを水栓にはめましょう。
ナットとリングを通したパイプを差し込みナットを締めますが、パイプの動きが悪くなることがありますので、締め付けすぎないようにしてください。
混合水栓の場合は両方のハンドルを閉めてから、パイプの接続部分のナットを取り外してパイプを抜き取るようにします。
蛇口の取り付け部分とハンドル下からの水漏れ修理
蛇口の取り付け部分からの水漏れ修理は、水栓レンチを使用して水栓金具を外し、修理剤のシールテープと根元にあるパッキンの交換をします。
シールテープは根元から軽くひっぱるように数回巻きましょう。
水栓金具を右回りでねじ込み取り付けますが、もし水栓金具が傾くようなことがあれば、シールをまく回数を増減することで調整できます。
混合水栓では本体とクランクの接続部分のナットを、両方とも緩めて本体を外して本体とクランクの間のパッキンを取りかえましょう。
ハンドル下からの水漏れは、パッキン押えのナットを緩めてハンドルを全開にし、上部を外したら、カラービスを外します。
分解してパッキン押えの下にある三角パッキンを交換し、元のようにパーツを組み立てて取り付けていきましょう。
混合水栓のときは、止水栓を閉めてキャップを外してからドライバーを使用してビスを取り外します。
ハンドルが取れたら上へと引き抜いてから、レンチを使用してパッキン押えのナットを緩めていきます。
ナットの下の部分にある三角パッキンとパッキン受けを新品にかえますが、パッキンが取り出しにくいときは、ピンセットなどで作業をするとスムーズにいくでしょう。
他にも配管の軽度な水漏れには、自己融着する修理剤のテープなどが販売されています。
正しい知識があれば、ある程度は自分で修理ができることもありますが、原因がわからなかったり手に負えないような水漏れの場合は、専門家に依頼するようにしましょう。