水漏れが起こってしまった際に頼りになるのが、水道工事業者です。しかし、水道工事業者の選び方を正しく把握しておかないと、後悔する結果につながるかもしれません。そこで今回は、水道工事業者の選び方や依頼を避けるべき悪徳業者の特徴について紹介します。本記事を参考に、いざというときの水漏れ、故障に備えてください。
水道工事業者の選び方
水道工事業者を選ぶ際には、以下の5つのポイントに注意することが重要です。
水道局指定工事店として登録されているか
水道局指定工事店、または指定給水装置工事事業者とは、各自治体の水道局から正式に認められた事業者です。これは、その業者が一定の資格や技術を持っていることを示しています。業者のホームページや会社概要にこの情報が記載されていることが多いので、確認するのが良いでしょう。
また、各自治体の水道局のホームページにも指定業者の一覧が公開されています。ここで業者の名前が載っているかどうかを確認する方法もあります。
ただし、指定工事店であることだけでは過信しない方が良いでしょう。指定業者は一定の基準を満たす必要がありますが、中には信頼性の低い業者も混じっている可能性があります。水道局は指定業者の費用に関与せず、事前にしっかり説明を受けること、複数社に依頼して比較することを推奨します。指定業者であることはあくまで最低限の条件と考え、さらに慎重な選定が必要です。
作業を開始する前に見積もりと内訳を提示してもらえるか
信頼できる業者は、作業を開始する前に詳細な見積もりと内訳を提供します。これによりどのような作業が行われるのか、そしてその費用が明確になります。作業を始める前にこれらの説明を受けることは、後々のトラブルを防ぐために非常に重要です。見積もりを省略し、修理内容をごまかす業者には注意が必要です。
ただし、現場の状況によっては、最初に提示された金額よりも高くなることがあります。重要なのは「事前に詳細な説明を受け、その内容に合意した上で作業を行う業者かどうか」です。
費用が相場とかけ離れていないか
費用が相場とかけ離れていないかも確認するポイントです。高すぎる業者には依頼したくないのは当然ですが、安すぎる業者にも注意が必要です。特に「今だけ○○円割引中」や「見積もりだけなら半額」といった言葉に引かれすぎないようにしましょう。
急いで安い業者に頼むと、後々追加の修理が必要になるなどの問題が生じる可能性もあります。相見積もりをとって、適正価格を把握し、高すぎず安すぎない業者を選ぶようにしましょう。
確かな実績や技術力があるか
施工実績や技術力も重要な選定基準です。信頼できる業者は、ホームページに施工実績や事例を詳しく掲載しています。何年間施工を行ってきたのか、従業員の数や資格についても情報が提供されていると良いでしょう。理想的には20年程度の施工経験がある業者が望ましいですが、更新された施工例が多い業者も信頼性が高いと考えられます。
接客態度が丁寧か
業者の電話やチャットでの対応も、選定の際の重要なポイントです。丁寧で親切な対応をしてくれる業者は、施工のクオリティーも期待できます。不安に感じることに対してフォローしてくれたり、必要な情報を先に説明してくれたりする業者は安心感があります。
逆に、やる気のない態度や見積もりを適当に扱う業者には注意が必要です。電話やチャットでの対応が乱雑な業者は、実際の施工品質も低い可能性があります。
依頼を避けるべき悪徳業者の特徴
最近、水道工事に関するトラブルや詐欺が増加しており「高額な請求をされた」「水道業者にぼったくられた」といった被害報告もよく耳にします。これらの問題を避けるためには、悪徳業者の特徴を知り、それに対処することが重要です。以下に、依頼してはいけない悪徳業者の特徴と、その対策について説明します。
高額な不要工事を執拗に勧めてくる
悪徳業者の一つの特徴は、必要のない高額な工事を勧めてくることです。例えば、ちょっとした修理や交換で済むケースに対して「この部品はもう製造終了しているので、本体交換が必要です」「全部まとめて施工したら安くできます」といった言葉で不要な工事を勧めてきます。このような営業トークに対しては、慎重に対応する必要があります。
対策としては、必要な箇所以外の工事は断る、説明に疑問がある場合は作業の許可を出さない、部品がないと言われた場合は確認するといった対応があります。
法人の情報を隠している
悪徳業者は、法人情報を隠すことで悪評を隠そうとすることがあります。具体的には、複数のHPを作成したり、作業員が法人名を名乗らないといったものが挙げられます。法人情報を隠すことで、悪評が広まった際には別のサイトを立ち上げて再び集客することが可能になります。
ただし、誠実な業者が集客戦略の一環として法人情報を隠すこともあるため、必ずしも全てが悪徳業者というわけではありません。対策としては、法人情報や名刺の情報の性差が挙げられます。
無料や格安という文言を多用している
悪徳業者は、集客のために「無料」や「格安」といった文言を多用することがあります。例えば「見積もり作成無料」「出張料無料」などの広告を掲げて集客を図ります。これが本当であれば問題ありませんが、実際には「無料」と言っていたにもかかわらず請求されることもあります。
このため、調査や見積もりを依頼する前に「他に料金が発生する可能性は?」「何も作業せずに帰った場合でも本当に無料か?」といった点を確認することが重要です。
安く水道修理依頼をするためのポイント
自宅で水回りのトラブルが発生した場合は、以下のポイントに注意して修理依頼を行うことでコストを抑えることができます。
夜間の依頼を避ける
夜間や休日など通常の営業時間外に水道修理を依頼すると、深夜料金や休日料金が適用されることが多いです。緊急度がそれほど高くない場合には、夜間や休日の修理依頼はできるだけ避けることが推奨されます。例えば、緊急ではない水漏れや軽度の不具合であれば、一時的に応急処置を行い、翌営業日に業者に連絡するのが賢明です。
応急処置としては、漏れを防ぐためにバケツを置いたり、簡易的なテープで穴をふさいだりすることが考えられます。このようにして、深夜料金が発生するのを防ぎ、通常の料金で修理を依頼することができます。
相見積もりをとる
急いで修理を依頼したくなる気持ちは理解できますが、できるだけ相見積もりをとることが重要です。一社のみの見積もりでは、その料金が市場の相場と比較して高いのか安いのかが分からず、適正価格を判断するのが難しくなります。複数の業者から見積もりを取得し、それらを比較することで、より納得のいく料金で修理を依頼することができます。
見積もりをとる際には、詳細確認を怠らず、相場の把握に努めましょう。また、業者の口コミや評判も確認するべきです。口コミは、実際にその業者に修理を依頼した人々の率直な意見を知る手段として非常に有用です。対応の良さや施工の質についての情報が得られるため、業者選びの参考になります。
軽度の不具合は自分で修理する
軽度の不具合や簡単なトラブルであれば、自分で修理を試みることもコストを抑える一つの方法です。例えば、蛇口の水漏れや詰まりなどの基本的なトラブルは、ホームセンターやインターネットで販売されている修理キットや部品を使って自分で対応できることがあります。ただし、自分で修理を行う際には修理方法をきちんと理解し、保障やサポートが受けられなくなる可能性も考慮しましょう。
自分でできる水漏れの応急処置を紹介
自宅の水回りでトラブルが発生した場合は、まず自分でできる応急処置を試みましょう。そうすることで、被害を最小限に抑えることができます。以下に、各種水栓からの水漏れやトイレの詰まりに対する応急処置の方法を説明します。
各種水栓から水漏れしている場合の応急処置
水漏れが発生した場合、まずは水の供給を止めることが最優先です。キッチンや浴室、洗面台、トイレなどの水栓から水漏れが起こっている場合、まずは各設備の止水栓を閉めましょう。止水栓は、通常、水栓金具の根元にあります。止水栓には「止水栓」と明記されていることが多いです。
止水栓を閉めるためには、マイナスドライバーなどを使用しましょう。栓をひねるだけで、簡単に水の供給を止めることができます。止水栓を閉めることで水漏れの進行を止めることができるため、本格的な修理は後回しにしても問題ありません。
水漏れが止まらない場合や止水栓が見当たらない場合は、漏れている部分にバケツやタオルを使って水を受けることで一時的に漏れを防ぐことができます。また、水漏れの原因が明らかであれば、修理キットを使用して応急的に修理することも考えられます。
トイレが詰まった場合の応急処置
トイレの詰まりに対しては、「ラバーカップ」と呼ばれる道具が効果的です。ラバーカップは、ホームセンターや100円ショップなどで購入できるもので、トイレの詰まりを解消するのに役立ちます。
使用の流れを紹介します。まず便器内の水位が低い場合は、バケツなどを使って水を追加しましょう。ラバーカップのゴム部分がすべて水に浸かるようにします。これにより、ラバーカップの吸引力が高まります。次に、ラバーカップのゴム部分を便器の排水穴にしっかりと押し付けましょう。
その後、ゴム部分を引っ張ったり押したりして、何度も繰り返しましょう。この動作によって、詰まりが解消されることがあります。詰まりが解消されると、便器内の水位が正常に戻ります。この際に詰まりが解消されることが多いため、成功するまで繰り返し行うことが推奨されます。
まとめ
自宅の水回りトラブルには、信頼できる水道工事業者を選ぶことが重要です。まず、業者が水道局指定工事店として登録されているかを確認し、作業前に見積もりと内訳を提示してもらうことが大切です。費用が相場と大きく異なる業者や、実績と技術力が不明瞭な業者は避けましょう。
また、接客態度も重要な判断材料です。悪徳業者は、高額な不要工事を勧めたり、法人情報を隠したり、無料や格安の文言を多用したりします。水道修理を依頼する際は、夜間の依頼を避け、相見積もりを取り、軽度の不具合は自分で修理することも検討しましょう。水漏れや詰まりの応急処置としては、止水栓を閉めることやラバーカップの使用が有効です。これらのポイントを押さえ、慎重に業者を選ぶことで、トラブルを未然に防ぎましょう。