水漏れ修理にテープが使える！テープの巻き方や選び方を解説

困った水漏れの修理方法として、テープが有効な手段となることがあります。この記事では、さまざまな水漏れの状況に応じたテープの使い方をくわしく解説します。適切なテープの選び方や正しい巻き方を知っておけば、緊急時も落ち着いて対処でき、水漏れの被害を最小限に抑えられるでしょう。

水漏れの修理はテープで補修できる？

水回りで発生する軽度な水漏れは、適切なテープを使用することで一時的な補修が可能です。一般的に、キッチンや洗面所などの配管の接続部分からじわっと水漏れがする場合やポタポタと少量の水が垂れる状態には、専用の水漏れテープが効果的です。

ただし、水漏れ箇所から水が大量に出ている場合や時間とともに状況が悪化している場合には、テープだけでの補修は不十分といえます。こうした場合には、水漏れの専門家に修理を依頼し、必要に応じて配管や接続部分の交換を検討しましょう。

水漏れテープは、おもにホームセンターや100円ショップなどで入手可能です。市販されているテープには、異なる粘着力や耐久性、幅、長さなどさまざまな特徴があるので、使用する場所や水漏れの状況に応じて適したタイプを選ぶことが大切です。一般的に、耐水性があり長時間の使用にも耐えられる製品を選びましょう。

修理に使えるテープの種類・特徴とは

アウトドアでの緊急補修、建物のひび割れなど、私たちの暮らしの中で突然発生するトラブルにすぐ対応できるのが補修テープです。耐水性の高いものなら、家庭の水まわりのトラブルにも利用できます。かんたんに扱えるうえに、高い性能をもつものも多く、いざというときに備えて常備しておくと安心です。

ただし、補修テープにもいくつか種類があり、それぞれ使用できる状況や素材が異なります。目的に合ったテープを選ばなければ、かえって状況を悪化させてしまうことも。この記事では、水漏れの修理に使える3種類のテープの特徴や使い方をくわしく解説します。

防水補修テープ

防水補修テープは、とくに水漏れや湿気の浸入を防ぐことを目的としたテープです。強力な粘着力をもち、水中でも使用可能な製品もあるほどの高い防水性を誇ります。

また、平らな面だけではなく、凹凸のある表面や曲面にも密着するため、配管や屋根の継ぎ目、キャンプ用品の破れ補修など、さまざまなシーンで活躍します。メーカーによっては、耐熱性・耐寒性・耐紫外線性にも優れており、屋内だけではなく屋外の過酷な環境でも使用できるものがあります。

とくに、キッチンや洗面台の隙間から水が垂れてくるようなトラブルには、ポリエチレン製の防水補修テープが便利です。カビの発生やシミの予防にもつながり、美観も保つことができます。

仮補修テープ

仮補修テープは、一時的な応急処置に適したテープです。防水補修テープと比較すると、防水性や粘着力はやや劣るものの、透明で目立ちにくい素材を使用しているため、美観を損ねずに補修が可能です。

おもに浴槽や洗面台、タイルのひび割れ、ビニールハウスの破れなどに対応し、曲面や凹凸のある面にも柔軟に対応します。耐熱性や耐候性にも優れているため、屋外使用にも向いており、DIYユーザーにも人気です。

ただし、あくまで「仮」の補修用であるため、長期間の使用には向いていません。水まわりや構造に関わる重要な箇所の補修には、専門業者による本格的な修理を検討しましょう。

シリコーン自己融着テープ

一風変わった補修テープがシリコーン自己融着テープです。これは、接着剤や粘着剤を一切使用せず、テープ同士が巻きつけられることで化学反応を起こし、一体化する仕組みになっています。防水性はもちろんのこと、気密性、耐熱性、耐寒性、耐候性にも優れており、とくにパイプやホース、継ぎ手部分の漏水補修に最適です。

2〜3回しっかりと引っ張りながら巻きつけることで、しっかりと密着し、漏れを防ぎます。透明タイプもあるため見た目にも自然で、屋外でも目立ちにくく使用できます。

ただし、対象物に巻きつけることでのみ機能するため、平面や隙間など巻けない場所には使用できません。そのため、用途はやや限定的ですが、1本もっておくと配管トラブル時には非常に役立つアイテムです。

【場所別】テープの巻き方について

水漏れは家庭や建物のメンテナンスにおいて避けてとおれないトラブルのひとつですが、適切にテープを使って応急処置することで大きな被害を防ぐことができます。以下では、主要な水漏れ箇所ごとに適したテープの使い方を解説します。

蛇口の根元からの水漏れ

蛇口の根元からの水漏れは、ナットの緩みやシールテープの劣化、経年劣化によって起こることがあります。修理にはシリコーン自己融着テープが最適です。手順は次のとおりです。

まず、蛇口の根元の汚れやサビを布やブラシでていねいに取り除きます。そしてテープの先端を蛇口の根元に当て、ゆっくりと引っ張りながら巻き付けます。テープ同士が融着するため、重ね巻きして密着させます。

次にテープがしっかりと蛇口の根元に密着するように、指で押さえつつ巻き付けます。テープの固化を待つため、24時間以上放置します。その後、蛇口を開けて水漏れが解消されているかを確認します。

シャワーホースからの水漏れ

シャワーホースからの水漏れは、経年劣化やホースの破損、温冷の繰り返しによって発生します。修理にはシリコーン系自己融着テープやビニール系防水テープが適しています。手順は次のとおりです。

まず漏れ箇所を特定し、水を出しながら全体を確認します。次に、水漏れ箇所の汚れやサビをていねいに取り除き、水気を拭き取ります。テープの先端を漏れ箇所に当て、引っ張りながらゆっくりと巻きつけます。このとき、隙間ができないように注意してください。

フレキシブルホースの場合は、凸凹の部分が隙間になりやすいので、手で押さえて空気を抜きましょう。テープが固化した後は、シャワーを使って水漏れが解消されたことを確認します。

排水管からの水漏れ

排水管の水漏れは、蛇腹ホースやSトラップの破損が原因です。修理には補修用テープが役立ちます。手順は次のとおりです。

まず水漏れの箇所を目視で確認し、汚れやパイプの亀裂をていねいに拭き取ります。漏れ箇所より手前にテープを貼り始め、ぐるぐると巻きつけます。端を重ねて密閉性を高めたら、水を出して、漏れが解消されているか確認します。

タイルからの水漏れ

タイルからの水漏れは、物損によるひび割れや経年劣化が原因です。応急処置には防水テープが適しています。手順は次のとおりです。

水漏れの箇所を確認し、汚れを取り除きます。水気がない状態で、テープをひびの長さより少し長めにカットし、手で押さえながら貼り付けます。最後にテープの端が浮かないように注意して、しっかりと貼り付けます。

給水管からの水漏れ（屋外）

給水管の水漏れは、給水管の劣化や物損、凍結による損傷が原因です。修理には耐熱性・耐寒性をもつシリコーン自己融着テープが最適でしょう。手順は次のとおりです。

水漏れの場所を特定し、周囲をきれいに拭き取ります。水道の元栓を閉めてから、テープを2往復ほど巻きつけます。修理後、元栓を開けて水漏れが解消されたか確認しましょう。

しかし、給水管は一戸建ての場合、庭などの地中に埋まっていることがほとんどで、素人では修理が難しいことがあります。

テープで水漏れを補修する際の注意点

水漏れが発生した際、自己修理を試みる際に頼りになるのが水漏れ補修テープですが、その効果的な使用にはいくつかの重要なポイントがあります。以下に、テープを使った水漏れ補修の際に気をつけたいポイントをまとめます。

汚れや埃の取り除き

水漏れ補修テープを使用する前に、補修する箇所の表面から汚れや埃を十分に取り除くことが大切です。汚れや水分が残っていると、テープの密着性が損なわれ、隙間が空いてしまう可能性があります。そうすると効果的な補修ができません。

とくに屋外の排水管など、管の表面がかなり汚れている可能性が高いため、ていねいに清掃を行いましょう。

周囲の乾燥

修理箇所の周囲をよく乾燥させることも重要です。湿った状態ではテープの接着力が低下し、補修効果が期待できません。タオルや布で水分をしっかりと拭き取り、乾燥させてからテープを巻くようにしましょう。

正しいテープの選択

水回りの修理に使われるテープには、シールテープと水漏れ補修テープの2種類があります。しかし、水漏れ補修テープとシールテープは用途が異なるので注意が必要です。

シールテープとはおもに配管のつなぎ目に使われるものです。ネジ山の隙間を埋めて密閉性を高めるために使われます。一方で、水漏れ補修テープは一時的に水漏れを止めることを目的としており、破損した給水管や蛇口などに使用します。

目的に応じて適切なテープを選ぶことで、正しい効果を得られます。

隙間を作らない

テープを巻く際には、隙間を作らないように注意しましょう。テープをしっかりと引っ張りながらていねいに巻くことで、表面に密着させます。隙間ができてしまうと、水漏れが再発する可能性があるため注意が必要です。巻き終わったら、軽く表面を手で押さえてしっかり密着させるのがコツです。

一時的な応急処置と認識する

水漏れ補修テープはあくまで一時的な応急処置として利用できるものです。テープだけで修理した場合でも、根本的な原因が解決されていない限り、長期的な効果は期待できないでしょう。

また、誤った対処をすると二次被害を引き起こす可能性もあります。できる限り早く専門家に修理を依頼し、根本的な問題を解決することが大切です。

まとめ

水漏れの修理には、防水補修テープ、仮補修テープ、シリコーン自己融着テープの3つが有効です。これらのテープを使って水漏れの応急処置を行うことで、被害を最小限に抑えることができます。しかし、水漏れ補修テープを使用して自己修理を行う際には、ポイントを押さえて適切なものを選び、正しくテープを使用することが重要です。汚れや水分の除去、正しいテープの選択、隙間の防止など、細かな注意が水漏れ補修の成功につながります。また、テープを使った水漏れの修理は、一時的な対処法にすぎません。水漏れの根本的な原因を解決するためには、専門家の助言や修理が必要です。早めに専門家に相談しましょう。