蛇口をしっかり締めても水がポタポタ垂れてくる水漏れの原因は、多くの場合、設備の劣化や破損です。家の中にはいくつかの蛇口がありますが、そこに水が流れる経路や、蛇口そのものになんらかの修理や交換が必要となるケースもあります。
こうした水のトラブルはどうやって解決すればよいのか、詳しく解説します。
ポタポタ漏れが起こる原因を解説します
蛇口を締めたあともポタポタ水漏れがするというのは、水回りで非常に多いトラブルです。できれば業者に連絡する前に、自力でできる限りのことはしたいですが、まずは原因を知る必要があります。
一概に言えませんが、ポタポタ漏れの原因の多くは水道のハンドルやレバーといったスピンドル部分の劣化です。スピンドルというのは止水部品で、ここにあるコマという部品のゴム製のパッキンが経年劣化し、水を十分にせき止めることができなくなっている場合が多いのです。
最近はDIYが主流となり、自分でできることは自分でやるという姿勢の人も増えました。そのためホームセンターなどに行くと水回りのこまかいパーツもたくさん売られるようになっていて、そこにはスピンドルセットも並ぶようになっています。
コマも同様に売られているので、そこで適合するものを購入し、交換することができればポタポタ漏れは防ぐことができる場合が多いです。ただし蛇口の形状によっては一体型スピンドルというものがあり、コマやパッキン、スピンドルがすべて一体になっている場合もあるので、その際はスピンドルごとまとめて交換することになります。
コマは水漏れを防ぐための部品で、通常水道のハンドルの一番下についています。ハンドルが回るとコマも上下して水を出したりせき止めたりするのですが、その先にゴム製のパッキンがついていて、ゴムが水道管との隙間を埋めることで水を止める仕組みです。
ゴムパッキンはとても便利な部品なのですが、どうしても経年劣化し、摩耗すると水道管との間に隙間ができます。その隙間から少しずつ水があふれ出て、ついにはポタポタと水漏れしてくるのが主な原因となっています。
自分で部品交換することも可能です
水漏れの原因がコマパッキンの劣化だけであるなら、コマを新しいものと交換するだけでトラブルはスッキリ解消します。ただ、先にも触れたようにスピンドルとコマが一体になっているタイプもあるので、その場合はコマだけではなくスピンドルごとすべて交換が必要となります。
一体型の場合は1,000円を切るくらい、コマだけであれば500~800円くらいで購入できますので、自分で交換すればかなりリーズナブルに修理が可能でしょう。ただし、適合する部品を買わなくてはいけませんので、サイズや種類は綿密に調べて買い物をする必要があります。
ほかに必要な道具は、蛇口に合うドライバー、レンチやプライヤーなどです。プライヤーというのは物をしっかり挟むことができる工具のことですが、日本だとまとめて「ペンチ」と呼んでいる種類です。プライヤーやレンチが必要なのはスピンドルを解体するときに挟んで回し緩めるためですので、大きさの合うものを用意しましょう。
手順としてはあらかじめ止水栓を止めて、万が一にも家じゅう水浸しにならないようにすることが大事です。止水栓は水道のメーターボックスの中にありますが、ハンドルタイプやつまみタイプなどがありますので、時計まわりに回して止めます。2つある場合は2つとも止める必要がありますが、集合住宅の場合は間違ってほかの家の水を止めてしまわないように厳重に注意してください。
水を止めたら、水道のハンドルのネジを外してスピンドルを露出させます。ネジはキャップなどで隠されている場合もあるので探してください。スピンドルはナットでしっかり固定されているので、プライヤーやレンチで回して緩めてから取り外します。
取り出したスピンドルを交換、もしくはその先のコマを交換してもとに戻していけば完了です。はじめての場合、スピンドルはきつく締めれば締めるほどいいように感じてしまいがちですが、固くしすぎると後でハンドルを捻れなくなり一苦労です。まず手で締めて、最後にプライヤーで3回程度締めるくらいで十分ですので、締めつけすぎないようにしましょう。
部品交換しても止まない場合があります
スピンドルやコマ交換は、多少手間がかかるものの、さほど費用もかけずに自分で対処することができます。これでピタッと水漏れが止まってくれればそれで万々歳ですが、残念ながら苦労しても一向に止まない場合もあります。
コマしか換えていない場合はスピンドルも交換してみたり、ハンドルごと交換してみたりする手段も残されていますが、できるだけのことをやっても水漏れがある場合、原因は自身で修理できる範囲を超えている可能性が高いです。
また、トイレなど複雑な構造の場合は自力ではどうしても対処が難しいので、プロの業者に連絡して調査をしてもらうことが必要です。
蛇口からポタポタ水漏れする場合、ハンドルの下にあるスピンドルやコマといった止水部品の経年劣化が原因であることが多いです。スピンドルやコマは、新しい部品を購入することで自分でも交換が可能ですので、DIYに挑戦してみるのもひとつの手段です。
ただし、さまざまなタイプがありますので、自宅に合うものを間違いなく買うことが重要ですし、必要な工具もありますのであらかじめ準備しましょう。実施しても100%水漏れが解消するとは限りませんので、止まない場合はプロの業者に相談することが必要です。