毎日のように使う洗濯機ですが、洗濯層の掃除は定期的におこなっていても、排水ホースまでメンテナンスをしているという方は少ないのではないでしょうか。実は、排水ホースは定期的に新しいものへ取り換えないと、詰まりや劣化によって、水漏れや悪臭といったトラブルの原因になります。
排水ホースの交換時期の目安はどれくらい?
そもそも、洗濯機の排水ホースは汚れた水を排出するためのものなので、糸くずなどのゴミや水垢が溜まりやすい部品であり、長年使用し続けていると劣化していきます。しかし、ホース内部にゴミや水垢などが溜まったり、ホース自体が劣化したりすると、脱水の際に水漏れが起こったり、排水口から悪臭が漂ったりする恐れがあります。
そのため、ホース内部を掃除するといったメンテナンスを怠らないとともに、定期的に新しいものに取り換えることが大切です。一般的に、排水ホースは定期的なメンテナンスをおこなわずに使用し続けた場合、2~3年程度で新しいものへ取り換える必要があると言われています。定期的にホース内部の掃除などをおこなっていれば寿命を延ばすことも可能ですが、それでも多くのメーカーでは5年程度で交換するように推奨しています。
このように、排水ホースの交換時期は意外と短いため、すでに寿命を迎えたホースを使用し続けている方も多いのではないでしょうか。寿命を迎えたホースは、今は問題なく使用できていたとしても、いつトラブルが発生するか分からない状態なので、すぐに新しいものに取り換えておくことをおすすめします。また、室内よりも過酷な環境にさらされるベランダなどの屋外に洗濯機を設置している場合は、劣化が早く進むため、交換時期の目安よりも早く取り換える必要があるでしょう。
排水ホースの交換が必要となるサインとは?
前述したように、排水ホースの取り換え時期は意外と短いものですが、交換時期の目安を迎えていない場合でも取り換えが必要となるサインがあります。取り換えのサインを見逃したまま使用し続けると、水漏れや洗濯機の故障などのトラブルにつながるため注意しましょう。
まず、一目で分かるほど劣化している場合は、直ちに新しいものに取り換えなければいけません。基本的に排水ホースは目立たない場所に設置されているものなので、普段洗濯機を使用していても劣化に気が付きにくいものですが、長年使用し続けていると、亀裂や小さな穴が空いてしまうことがあります。
すでに水漏れが起こっている場合は当然ながら取り換えが必要ですが、仮に水漏れが起こっていなくても、劣化が進んでいる場合は交換が必要です。特に、潰れや折れが目立つホースは亀裂が生じやすく、いつ水が漏れだしてもおかしくない状態なので、取り換えておくと安心でしょう。
また、排水溝周辺から悪臭が漂っている場合も、取り換えが必要かもしれません。ホースの内部を掃除することで悪臭が解消されることもありますが、劣化によってゴミや水垢が溜まりやすくなっている可能性があるため、再び悪臭に悩まされる恐れがあります。ホース内部から発生する悪臭は洗濯物に移ってしまうこともあるため、一度も取り換えたことがない場合や、5年使用し続けている場合は、思い切って交換してしまいましょう。
排水ホースの交換は自分でできるの?
排水ホースの交換は、きちんと準備して正しい手順でおこなえば、それほど難しい作業ではないため自身でおこなうことも可能です。取り換えるホースはメーカー純正のものを購入するのが望ましいですが、差込口の直径が同じサイズのものであればホームセンターなどで購入したものでも問題ありません。
作業の手順としては、まずは古いホースを取り外します。ホースはホースクリップという部品で止められているのですが、この部品は差し込み式とネジ式に分けられます。差し込み式であれば手動で取り外せますが、ネジ式の場合はドライバーでネジを緩めることで取り外すことが可能です。
次に、新しいホースの長さ調節が必要です。メーカー純正のものであれば不要な手順ですが、ホームセンターなどで購入したものの場合は、古いホースと同じ長さになるようにハサミで切断します。
そして、今まで使用していたホースクリップを新しいホースに取り付けてから、洗濯機に接続します。なお、洗濯機本体の差込口には、ホース内部同様に汚れが溜まりやすいので、このタイミングで掃除しておくと良いでしょう。
洗濯機への接続が完了したら、排水エルボ(排水口とホースを接続するL字型の部品)へ取り付けます。排水エルボを一度取り外し、ホースクリップを使って排水エルボとホースをつなぎ合わせますが、水漏れを防ぐために接合部分にはビニールテープを巻き、その上から結束バンドでしっかりと止めましょう。そして、排水エルボを排水口に戻して作業は完了です。
洗濯機の排水ホースは、内部のゴミや水垢を放置したり、劣化したものを使用し続けたりすると、水漏れや洗濯機の故障につながります。一般的に、掃除などをおこなわずに使用し続けた場合は2~3年、メンテナンスをしていたとしても5年程度が交換の目安です。
しかし、目安となる時期を迎える前であっても、劣化が進んでいる場合や排水口から悪臭が漂っている場合は、すぐに取り換える必要があります。ホースの取り換え作業は難しいものではないため自身でおこなうことも十分に可能ですが、作業に不安がある場合は無理に作業するのではなく専門業者に依頼したほうが安心です。