アパートを代表とする集合住宅でよくあるトラブルのひとつに「水漏れ」があります。
水漏れというのは、普段生活している上でいつ起こっても不思議ではないものです。
そこで気になるのが万が一水漏れをしてしまった場合の責任の範囲についてです。
こちらでは、アパートの水漏れが起こった際に、責任の範囲はどうなっているのかをご説明します。
後になって後悔しないためにも、ぜひ知っておきましょう。
CONTENTS
どうしてトラブルになるのか?
基本的に、アパートなどの集合住宅では多くの人が棟に住んでいます。
そのため、自分が住んでいる部屋から水漏れが起こった場合、他の部屋に被害を与えてしまうケースがあります。
そうなると、自分や家族はもちろん隣人や他の階の住人を巻き込んでしまうのです。
そのため、水漏れのケースによっては責任を巡って感情的なトラブルになることがあるのです。
ですから、前もって責任の範囲はどこにあるのか知っておいた方がいいでしょう。
水漏れの責任の範囲は?
アパートの水漏れの責任の範囲は、原因によって決まりそれは以下の通りとなっています。
・自分の部屋が原因で水漏れを生じさせている場合・・借主の責任
・設備の老朽化やメンテナンスの不備が原因で水漏れをしている場合・・管理会社の責任
・共同部が原因で水漏れが発生している場合・・・・・管理会社の責任
このように自分が住んでいる部屋が原因の場合は借主の責任となり、それ以外は基本的には管理会社などの責任となります。
〇共同部分の水漏れ
では、たとえばアパートにある共同部の廊下に設置した自分の浄水器の配管が壊れて他の部屋に水漏れを生じさせてしまったらどうなるのでしょう。
その場合は「共同部だから管理会社の責任」とはなりません。
これは自分が水漏れの責任を負うことになるのです。
〇シチュエーションによって違う
このように、責任の範囲はその時のシチュエーションによって異なることを覚えておきましょう。
また、水漏れが起きた時に自分でどこに責任があるかを独断で判断するのは避けましょう。
もし勝手に判断すると不公平になることもあるため、あとになってトラブルになる可能性もあります。
そのような問題を避けるためにも、絶対に水漏れの業者に連絡して調査を行い責任の所在を明確にすることが大切です。
水漏れの加害者になった時どうすればいいの?
水漏れは、自分が知らない間に突然起きてしまうことも多いです。
そのため、ワザとでなくても加害者になってしまうこともあるのです。
そのため、前もって対応方法を知っておくといいでしょう。
そうすれば、いざという時にすばやく対応することができます。
そしてその対応フローは以下の通りとなっています。
①管理会社や水道会社へ速やかに連絡する。
また水を止める応急処置も実施。
②被害者に連絡。
その後、しっかりとした対応と謝罪を行う
③損害賠償を行う
このように、水を止めるための応急処置や管理会社の連絡はもちろんですが、被害者に対しても誠意のある対応をすることも重要です。
〇大事なポイント
◆たとえ、自分に非がない場合でもきちんと謝罪行うことが大切です。
◆また、できるなら被害者と直接会ってしっかり謝罪をおこなうと揉めごとを避けることができるでしょう。
◆また、損害賠償に関してですが基本的にはすべて自己負担で賠償するケースが多いです。
しかし火災保険に加入している場合はその限りではありません。
なぜなら火災保険は火災以外の自然災害はもちろん、水漏れの損害賠償の補償を行ってくれるからです。
◆まず、火災保険にはオプションとして「個人賠償責任保険」というものがあります。
これは、「普段の生活で、何かの事情で他人の物を破損させた際に適応される保険」のことです。
この保険は、水漏れで他の住人に被害が及んでしまい損害賠償責任の生じた場合にも適応することが可能です。
しかしこれはあくまでオプションなので、それが付帯されているか一度確認してみるといいでしょう。
水漏れの被害者になった時どうすればいいの?
では、次に水漏れの被害者になった場合はどうやって対応すればいいのでしょう。
それは以下の通りとなっています。
①管理会社や水道会社へすぐ連絡する。
可能なら被害状況の写真をとる。
②水漏れの応急処置を実施。
③加害者と話し合い損害賠償をしてもらう。
もし被害に遭った場合、加害者に対して損害賠償をしてもらうことが可能です。
そのためきちんと水漏れの専門業者に調査を依頼し、被害状況を確認することが大切です。
また水漏れの被害者の場合は、被害を受けた額は加害者側がほぼすべて賠償してくれることがほとんどなので修理費用についてはあまり心配する必要はありません。
トラブルにならないようにしよう!
アパートなどの集合住宅は、いつ水漏れが起きるか分かりません。
ひょっとすると水漏れの加害者や被害者になってしまう可能性もあるのです。
万が一の時のためにも水漏れの責任の範囲をきちんと理解することが大切です。
そうすればトラブルになっても適切に対処する事ができますよ。