「最近、洗面所からなんとなく嫌なニオイが漂ってくる…」「掃除をしているのにいつも臭い!」そんなことはありませんか?実はその臭い、汚れだけが原因ではないかもしれません。洗面所の臭いは、日々の生活でたまった汚れはもちろん、さまざまな原因が考えられます。この記事では、洗面所の臭いの原因や解消方法をわかりやすくご紹介します。
洗面所の臭いの原因は?
毎日使う洗面所で、ふとしたときに嫌な臭いが漂ってくると、不快な気分になりますよね。洗面所は手を洗ったり、顔を洗ったり、歯を磨いたりと水を多く使う場所であり、同時にさまざまな汚れも集まりやすい空間です。そのため、臭いの原因となる汚れや雑菌が発生しやすく、こまめなケアが欠かせません。
洗面所が臭う原因となる箇所
洗面所で臭いが発生しやすいおもな箇所は、排水口・ゴミ受け、排水パイプ・排水トラップ、洗面ボウル、オーバーフローの穴、洗濯機の排水口の5つです。それぞれに原因があり、見落としやすいポイントもあるため、定期的なチェックと掃除が必要です。
とくに見落としがちなのがオーバーフローの穴です。これは洗面ボウルに水があふれた際に流れ出るための穴ですが、奥まった場所にあり、普段の掃除ではなかなか手が届きません。穴の中が黒ずんでいる場合は、内部でカビが繁殖している可能性が高いでしょう。
また、洗面台だけではなく、洗濯機の排水口も洗面所の臭いの原因になることがあります。ここには洗剤のカスやほこり、毛髪などが溜まりやすく、放置するとぬめりや雑菌が発生しやすくなります。洗濯機の設置場所が洗面所と一体になっている家庭では、一度チェックすべきポイントといえるでしょう。
臭いの原因
臭いの原因としてまず挙げられるのが汚れです。手を洗ったり、歯磨きをしたりと毎日使用する以上は仕方のないことですが、洗面所にはあらゆる汚れが流れ込みます。そこに臭いの元となる皮脂や垢、毛髪、石鹸カス、メイク落とし、歯磨き粉などが蓄積すると、ぬめりやカビの原因となり、不快な臭いを発生させます。とくに排水口のゴミ受けに溜まった毛髪やゴミは、放置すると雑菌が繁殖しやすく、異臭の温床になります。
次に、水の蒸発も原因のひとつとして挙げられます。洗面台の下を開けると、奥に排水パイプと排水トラップが見えますが、この部分はS字型の構造で水が溜まるようになっています。この部分に溜まった水で下水からの臭いをブロックする役割を果たしているのですが、長時間使用しなかったり、水の流れが少なかったりすると、水が蒸発してしまうと防臭効果がなくなり、臭いが逆流してくる原因になるのです。
また、パイプの接続部分に水漏れやつまりといったトラブルが起こっている可能性もあります。水漏れを起こすと、水漏れ箇所の周辺の建材や家具が腐食して、そこから臭いが漏れ出すこともあるので注意が必要です。つまりが発生していれば、掃除をしてもなかなか取れない汚れがパイプの奥で溜まってしまっている可能性もあります。
臭いを除去する方法を解説
洗面所は、毎日使うにもかかわらず、キッチンやお風呂ほどしっかり掃除されることが少ない場所です。しかし、放置していると臭いの原因となる汚れが蓄積し、不快な空間になってしまいます。今回は、洗面所の臭いを除去するための具体的な方法をご紹介します。
洗面所の掃除方法
臭いの原因としてもっとも多いのが排水口やゴミ受けに溜まった汚れです。まずはゴミ受けを取り外し、大きなゴミを手や割り箸、ウェットティッシュなどで取り除きましょう。その後、お風呂用の中性洗剤を使ってスポンジやブラシでこすり洗いします。しつこい汚れには洗剤を薄めてつけ置きすると効果的です。
排水パイプ内部のぬめりや汚れには、漂白剤や重曹+クエン酸+ぬるま湯の組み合わせが効果的です。これを排水口に流し込み、10~30分ほど放置した後、水でしっかりと流しましょう。重曹やクエン酸を使った掃除方法は、洗濯機の排水口にも有効です。
パイプ内部を直接掃除したいときは、排水トラップを分解し、ブラシなどでこすり洗いします。作業中は床が汚れないよう、バケツや雑巾を用意しておくと安心です。また、排水トラップを元に戻した後は、必ずトラップに水を溜めることで、下水の臭いが上がってこないようにしましょう。
洗面ボウルの掃除にはメラミンスポンジが便利です。研磨効果があるため、水をつけて軽くこするだけで水垢や汚れをかんたんに落とせます。頑固な汚れには、クエン酸を含ませたキッチンペーパーを該当箇所に貼り、しばらく放置してからこすり落とすと効果的です。過酸化ナトリウムを使っても同様の効果が得られます。
掃除後は雑巾でしっかりと乾拭きして、水滴を残さないようにしましょう。
劣化している部品は新品に交換する
どれだけ見た目がキレイでも、臭いの原因は目に見えないところに潜んでいることがあります。長期間使っていると、パイプや防臭ゴムなどの細かいパーツが劣化することがあります。そんなときは、新品への交換を検討しましょう。
無理な修理はかえって状況を悪化させてしまうこともあります。自分で作業するより費用はかかりますが、作業が難しければ無理に行わずプロに依頼するのが無難です。
水漏れ・つまり発生箇所の確認
掃除をしてもなかなか臭いが改善されないようであれば、水漏れ・つまりを疑ってもよいでしょう。水漏れはカビや腐食の原因となり、悪臭につながります。
また、水漏れによって虫害の発生が懸念されたり、建材への悪影響も考えられます。場所が悪ければ、住まいの耐震性や耐久性にも大きな影響を与えるため、水漏れが疑われるときは、プロに依頼してチェックしてもらうのが賢明です。
つまりや水漏れの修理には、基本作業費と部品代などがかかります。費用はおよそ1万円ほどを目安に考えておくとよいでしょう。点検を無料で行っている業者もあり、気軽に問い合わせることができます。賃貸物件にお住まいの方は、管理会社に相談すると確実です。
洗面所の掃除に必要なアイテムと掃除の頻度について
臭いを防ぐためには、日々の小さな掃除がカギになります。排水口のゴミ受けは週1回、排水パイプの洗浄は月に1~2回を目安に行いましょう。
掃除にはティッシュやお掃除シート、乾拭き用の雑巾、メラミンスポンジ、パイプ用の洗浄剤などを常備するのがおすすめです。使い捨てのものなら、気になったときにすぐに掃除ができて便利です。
小さなゴミ箱を設置しておくことで、髪の毛やゴミをすぐに処理できる環境を整えるのも効果的といえます。少々面倒に感じるかもしれませんが、洗面ボウルは毎日使うたびに乾拭きする方法も有効です。臭いの予防につながるうえ、長く清潔を保つことができます。
臭い対策もしておこう!
洗面所は毎日使う場所だからこそ、常に清潔で気持ちのよい空間にしておきたいですよね。ここでは、掃除以外のプラスアルファとして手軽にできる対策をご紹介します。
寝る前のひと手間で臭い予防
先述したとおり、臭いの原因のひとつとして挙げられるのが、排水トラップの水切れです。これを防ぐためにおすすめしたいのが、寝る前に洗面所の蛇口から10秒ほど水を流すことです。たったこれだけで、排水トラップに適切に水が溜まり、臭いの逆流を防ぐことができます。毎晩のちょっとした習慣として取り入れることで、清潔な空間をキープできるでしょう。
消臭剤や芳香剤で空間を快適に
消臭剤や芳香剤は、臭いの原因そのものを取り除くわけではありませんが、気になる臭いをやわらげ、快適な空間づくりに一役買ってくれます。最近では、インテリアとしても映えるおしゃれなデザインのものやナチュラル素材を使ったアイテムも豊富に販売されています。自分の好みに合った香りや見た目のものを選ぶことで、使うたびに気分も上がるのでおすすめです。
また、無理な香り付けが苦手という方には、無香タイプの芳香剤や消臭効果のある炭や重曹などを使ったナチュラルアイテムがよいでしょう。市販の製品に抵抗がある方でも取り入れやすい方法なので、ぜひ試してみてください。
業者に依頼するときの注意点
どうしても臭いの問題が解決しないときは、プロの手を借りるのも手です。しかし納得いく修理工事を行うには、適切な業者選定が重要となります。ここでは、業者に依頼するときの注意点・確認すべきポイントをご紹介します。
対応エリア
最初に確認すべきは、業者が対応しているエリアです。全国対応をうたっている業者でも、実際には特定の地域や交通の便が悪い場所では対応していないことがあります。たいていの業者の公式サイトには対応エリアが記載されているので、依頼前に確認しておきましょう。
指定業者であるか
厳密にいえば指定業者でなくても水道工事を行うことは可能です。しかし、工事の内容によっては水道局の指定業者でないと対応できない場合があります。
また、指定を受けていない業者は、何らかの事情を抱えていると考えられ、安心して依頼できる業者とはいえないでしょう。依頼を検討中の業者が指定業者であるかどうか確認するには、業者の公式サイトまたは自治体のサイトをチェックする方法があります。
見積もりの内容に注目
優良業者は明確な見積もりを提供しますが、不審な点がある場合は注意が必要です。金額の不透明さや回答の曖昧さが見られる場合は、悪徳業者の可能性があります。最低でも3社以上から見積もりを取ることで、適切な判断ができるでしょう。
まとめ
洗面所が臭う原因になる場所は、排水口・ゴミ受け、排水パイプ・排水トラップ、洗面ボウル、オーバーフローの穴、そして洗濯機の排水口の5つが挙げられます。洗面所の臭いを防ぐには、これらの箇所を定期的に掃除することが重要です。見えない場所や手の届きにくいところにも注意を払い、清潔を保つことで、快適な洗面所環境を維持できます。しかし、どれだけ掃除をしても「なんとなく臭う…」と感じることもあるでしょう。そんなときは部品の故障や水漏れなど、そのほかの原因が考えられます。専門の修理業者に相談して、確認・修理をしてもらうとよいでしょう。水道は家の大切な設備なので、慎重に選定することをおすすめします。