トイレは私たち人間が生活する上で毎日のように使うものですが、それほど壊れるケースは多くはないでしょう。しかし何らかのトラブルは突然発生するものであり、そのトラブルによっては便器を外さなければならないこともあるかもしれません。このようなときのために、自分でできるトイレの便器の外し方について把握しておくことも大切です。
便器を外すことが必要性な場面とは
自分でできる外し方を把握する前に、まずはどのような場面で外す必要が出てくるのかを考えてみましょう。その一つに挙げられるのがトイレがつまってしまった場合です。
自宅のトイレがつまるケースはよくあることであり、その場合にはお湯を流したり、ラバーカップを使用する方法があるでしょう。しかしそれでも解決できないというのであれば、本体を外してしまうのも一つの手段です。スマートフォンや子供のおもちゃなどといった固形物を落としてしまい、それを拾わなければならない場合にも、一度外す必要が出てくるかもしれません。
しかしトイレがつまったからといって、そのすべてが本体にあるわけではなく、場合によってはタンクに原因が潜んでいることもあります。
節水のためにタンクにペットボトルなどを家でいる人も多いですが、このような節水方法を取り入れた場合には、水量が足りなくなってしまったり、ペットボトルが部品にひっかかるなどの原因でつまりを引き起こす可能性もあります。このような場合にはタンクをのぞいて調べれば直すことができるので、原因がわからない場合はタンクも調べることが大切です。
そのほかに外すケースとしては、自分でリフォームや改築をおこなうケースがあるでしょう。近年ではDIYが流行していることがあり、自分の力でリフォームしたいと思う人も多いはずです。たとえ不具合がなかったとしても、近年のトイレは高性能であるため新しくしたいという人も見られます。このような背景があり、自分で取り外しをおこなう人も非常に増えてきています。
外すために必要な道具を用意しましょう
さまざまな理由によって便器を外すことが決まったならば、まずは必要な道具を用意しましょう。必要な道具としてはモンキーレンチやスパナ、ドライバーとスポイト、塩ビパイプ用ののこぎり 塩ビ用のボンド、仮止め用のテープや配水管用シールテープなどが挙げられます。
あると便利なものとしては、ラチェットレンチがあればナットを素早く締めることができるでしょう。また腐食などにより外れなくなったナットを割るアイテムがナットブレーカーと呼ばれるものです。中には100円均一のお店でそろえられるものもありますが、今後のことを考えてしっかりとしたものを用意するのが望ましいです。
そのほかに必要なものとしては、雑巾や新聞紙、ビニールなども用意しておくことが求められます。本体を外した場合には、場合によっては水漏れが発生するかもしれません。作業中に水が散ったり床が濡れてしまったとしても、このようなものを用意しておけばすぐに対処することができます。また排水管からはにおいが発生する可能性もあります。嫌なにおいを防ぐために、マスクをつけて作業をすると安心です。
外すだけであればこれらの道具で十分に足りますが、どのような目的で外すのかにより、さらに必要なものも異なります。もしも外して新しい本体を設置するのであれば、当然のことながら新しい本体や設置するのに必要な道具も用意しなければなりません。落とした固形物を拾いたいのであれば、それを拾うために、ゴム手袋や長い棒などを用意しておくとよいでしょう。
具体的な外し方を把握しましょう
必要なものが用意できたら、具体的な外し方を確認しながら進めていきましょう。一般的な背中の方にタンクが付いているものの外し方としては、まず最初にやらなければならないことが止水栓を閉めることです。止水栓はマイナスドライバーで閉め、外す際に一番起こる可能性のある水漏れを防止することができます。
次にタンクの中にある水を抜いていきましょう。灯油などを入れる際に使うスポイトを準備します。便器の中の水が引いている状態であれば、レバーを少しずつ回し、タンクの水を流してしまうことで多少の手間は省けるでしょう。これをしなければ外したときに大量の水がこぼれるため、水抜きはしっかりとおこないます。
この次に便座を外していきますが、そのあとにタンクのふたを外します。手洗い管が付いていないのであればふたが締まっているだけなので、簡単にはずことができるでしょう。手洗い管が付いている場合には、その中にボールタップなどの部品が接続されているので、これをモンキーレンチで外します。
最後にタンクを外していきます。タンクを外すことができたら、いよいよ便器を外していきます。まずはスポイトで内部の水を抜いておきましょう。ナット2カ所と床に固定しているねじ2カ所の合計4カ所を外していきます。固定部分がなくなると外すことができます。
本体と床をパテで強力に接着していることもあるので、強引に引きはがすのではなくゆっくりと外していくようにしましょう。
このように必要なものを踏まえて、手順にそって進めていくことにより、自分でも便器を外すことができるでしょう。自分でもできそうだと思う人もいれば、なかなか難しそうだと感じる人もいるかもしれません。自分で作業をおこなう場合には十分に注意をし、慎重に作業することが大切です。
自分でおこなうのが無理だと思った場合には、プロの業者に依頼する方が安心です。費用はかかってしまいますが、その後も安心して使うことができるでしょう。